最近、「普通の子」っていう本を読んだ。
タイトルの通り、どこにでもいる“普通の子”が主人公だったんだけど、そこに描かれていたいじめの描写があまりにもリアルで、読んでいて怖くなった。
いじめって、特別な状況の中だけで起こるわけじゃなくて、
本当に“普通の子”にも起きているんだってことを、あらためて思い知らされた。
しかも、加害者もまた“普通の子”であることが多い。
これから子どもたちは高学年になっていく。
成長とともに、今のような無邪気さや幼さは少しずつ薄れていって、
代わりに周囲の目を気にしたり、自分の立ち位置を意識するようになっていくんだろうなと思う。
その中で何が怖いって――
「自分がいじめられないようにするために、他の子を“差し出す”ような行動をしてしまうこと」。
たとえば、「あの子変じゃない?」って誰かに同調することで、自分の安全を確保しようとする。
それは、本人にとっては“生き抜く術”だったのかもしれない。
だけど、いじめられる側からすれば、そんな背景なんて知る由もないし、どうでもいいこと。
ただ、ただ、傷つくだけ。
のびのクラスや学年を見ている限りでは、いじめが起きているようには見えない。
授業参観に行っても、雰囲気は穏やかで、子どもたちも明るい。
でも、学校の中で違う学年の話として「先生が優しすぎて注意できず、授業中に殴り合いの喧嘩が起きた」なんて話も耳にしたことがあって、
どのクラスにも、どの子にも、もしかしたら何かが起こる可能性はあるんだなと思わされる。
これから子どもたちは、ますます多感な時期に入っていく。
心も複雑になって、悩みの種類も、親には見えにくくなっていくかもしれない。
だからこそ、家では、何でも話せる空気をつくっておきたいなと思う。
「誰かの悪口を言っていたら、それは自分を守るためかもしれない」
「その子が“普通”じゃなくなる日がくるかもしれない」
そんな想像力を、私自身も持ち続けていきたい。
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